『コンジョイント分析』とは・・・買いたい度値を見つけること

コンジョイント分析とは・・・

どんなビジネスでも、自社の製品やサービスが消費者にもたらす価値をしっかりと理解する必要があります。この理解により、長期計画から価格設定や販売に至るまで、全体にわたってより多くの情報に基づいた戦略策定が可能になります。こうしたシーンでコンジョイント分析は必須となります。


コンジョイント分析は、消費者の好みを明らかにする製品および価格調査の極めて優秀なツールであり、次のような場合で非常に有効です。

  • 製品やサービスにはどんな機能や特徴を入れるべきか決める。
  • 価格の変化に対する消費者の敏感度(sensitivity)を計測する。
  • 市場シェアや製品であればそのボリューム(販売量)や利益を予測する。
  • 新しい製品やサービスを投入した場合どの程度受け入れられるのかを把握する。

コンジョイント分析は、飲料や食品、トイレタリ製品、その他消費財、家電、精密機器、スマホやPC、通信プラン、サービスのポイントプログラム、医薬品、保険プラン、住宅、ブランド品や高級品、旅行商品など、さまざまな業界のあらゆる種類の製品に対して頻繁に使用されています。

  • 自社製品のスペックを変更したり、改良したり、価格を変えたりしたとき
  • あるいは競合の値上げや値下げ、新しい機能が加わったとき

に、シェアにどのような変化があるのかデスクトップ・シミュレータを使って如実にシミュレートすることができるため、マーケティングリサーチャーをはじめ、企業のプロダクト マネージャー、価格設定のスペシャリストにとっては不可欠なツールとなります。


コンジョイント分析はどのように情報収集し機能するのか・・・

コンジョイント分析では、製品やサービスを構成する要素である『属性』と『水準』に分割して、それらを再度バラバラに組み合わせて、アンケートとして消費者に見せて評価してもらい情報を得ていきます。

以下の例では、スマホを例えば以下のような属性と水準に分割してみました。この例ではブランド~価格までの4つの属性に分かれています。

次に、アンケート画面では、属性ごとに様々な異なる水準を組み合わせて作成されたさまざまな仮想スマホが回答者に呈示されます。以下のような形でどれか1つを選んでもらう形式のアンケートが最も多いタイプです。以下の製品①~③の中でどれが一番好みかを聞くわけです。

コンジョイント分析では、単純に製品の何が好きか、またはどの機能が最も重要だと思うかを質問するだけでなく、上記のようにより現実的なアプローチを採用しています。各回答者に、属性とレベルの組み合わせによって作りだされる仮想製品コンセプト (または代替案という) の中から選択するよう求めます。

これらの組み合わせは、極めて慎重に選択肢セット (質問パターン)として設計されます。通常、各1回答者には 8 ~ 12回の質問(試行)が呈示されます。属性と水準の様々な製品パターンを作成するプロセスは実験計画と呼ばれ、広範な統計的および数学的分析が必要となります。